✍️文章技法

一人称と三人称の違い|視点の選び方

小説を書くとき最初に決めるのが視点(人称)です。一人称と三人称では、書き方も読者の印象も大きく変わります。それぞれの特徴を知り、書きたい物語に合った視点を選びましょう。視点選びは作品の土台になります。

項目一人称三人称
語り手「私」「僕」など主人公第三者の視点
強み感情移入しやすい場面を広く描ける
制約主人公が見聞きした範囲のみ感情移入はやや弱まる

一人称の特徴

主人公の目を通して物語が進みます。

感情移入しやすい
「私」の視点で語るため、読者は主人公に寄り添いやすく、心情が伝わりやすいのが強みです。
知れる範囲が限られる
主人公が見聞きしたことしか書けません。他の登場人物の内心は直接描けない制約があります。
コツ:一人称は主人公の内面を深く描く物語に向きます。ミステリーで読者と主人公が同じ情報量で謎を追う、といった効果も生み出せます。

三人称の特徴

第三者の視点で物語全体を見渡せます。

  • 視野が広い…複数の場面や登場人物を描き分けられる。
  • 客観的…物語世界を俯瞰して描写できる。
  • 視点の置き方…特定人物に寄り添う「三人称一視点」など種類がある。
注意:三人称で気をつけたいのが「視点のブレ(神の視点の乱用)」。一つの場面で次々に登場人物の内心へ飛び移ると、読者が混乱します。場面ごとに視点を定めると読みやすくなります。

視点の選び方

正解はなく、物語に合うかで選びます。主人公の心情を濃密に描きたいなら一人称、群像劇や広い世界を描きたいなら三人称、というのが基本です。迷ったら書きやすいほうで書き始め、しっくりこなければ変えてみるのも手。大切なのは、決めた視点を作中で一貫させ、ブレさせないことです。

まとめ

視点は一人称(主人公目線・感情移入しやすいが範囲が限られる)と三人称(第三者目線・広く描けるが感情移入はやや弱い)が基本です。心情重視なら一人称、群像や広い世界なら三人称。三人称は視点のブレに注意し、選んだ視点を一貫させることが大切です。

よくある質問

一人称と三人称はどう違う?
一人称は「私」など主人公の視点で語り感情移入しやすい一方、見聞きした範囲しか書けません。三人称は第三者視点で場面を広く描けますが感情移入はやや弱まります。
どちらの視点を選べばいい?
主人公の心情を濃密に描きたいなら一人称、群像劇や広い世界を描きたいなら三人称が基本です。迷ったら書きやすいほうで書き始めるのも手です。
三人称で気をつけることは?
視点のブレです。一つの場面で次々に登場人物の内心へ飛び移ると読者が混乱します。場面ごとに視点を定めると読みやすくなります。
途中で視点を変えてもいい?
章や場面の区切りで変えるのは可能ですが、一つの場面の中でころころ変えると混乱します。決めた視点を一貫させることが読みやすさの基本です。